OLYMPUS PEN EES 
誰でも使えるEEの高級機

長屋のおかみさんが使えるカメラの高級機
発売は昭和37年(1962年)4月。
オリンパスペンEEは誰でも使えるカメラとして好評であったが、残念ながら1/60秒の単速である。しかも4mを基準にした固定焦点。これでは明るいピ−カンでは絞りきれず露出オ−バ−。子供をアップで写したい時にはピンぼけという結果になる。これを改良したのがEE−2であるが、それ以前に登場した本機、EESは、明るい2.8のレンズを付けて、その問題をすべて解決していた。
すなわちシャッタ−スピ−ドは1/30、1/250秒自動切換え、3点ゾ−ンフォ−カスとなった。しかしこの方法は目測式とはいえピント合わせは必要である。これに対しEEシリ−ズはまったく必要のないようになっていた。文字通りボタンを押すだけ。
どちらも一長一短であるが、我々写真を知っている人間には固定焦点よりもピント合わせがあったほうがやりやすい。そんな意味でEESは上級者のカメラという位置付けである。

みのかんのPEN EES
初期の頃に手に入れたカメラである。値段ははっきり覚えている。ぴったし5000円だったからである。その前にEE−3を手にしているがこれも値段は同じである。EE−3は固定焦点だったのでそれほど写りに感動はしなかったが、このEESは感動した。素晴らしい写りだったのである。ところが常用フィルムはフジの400プレスト、しかしこのカメラは感度がASA200までしかない。仕方ないのでケンコ−に特注でY2フィルタ−を発注し、常時ASA200で使っている。
ペンの中で一番使っているカメラである。気楽に撮影し、フィルム残数を気にせず、しかも作品作りにもつながるというカメラ、いまだに重宝している。

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